2度目の立派な病名のつく病気

・Central Giant Cell Granuloma(CGCG)
  →日本名:中心性巨細胞肉芽腫

   
   マメ知識:実は私も詳しく分かってないのですが、下顎骨の病気です。
        骨のなかのある細胞が巨大化していく病気(?)
        いわゆる腫瘍みたいな感じ。それが、どんどん大きく育って
        いずれ、骨を破壊してしまう病気です。
        
  *ネットなどでいろいろ調べてみたんですが(日本語の)日本では症例が少ないらしく 
   結局、これだっていうものが見つかりませんでした。
   主治医の説明と英語でのレポートを読んでこういう感じかな・・と何となくの理解です。
   


2003年4月のある日。
仕事のお昼休みに、食後、一人で左ひじをついて左顎に手をついてぼっとしていました。
なんか、左顎の吹き出物が気になって、触っていたら、えらの部分がなんか変。
あきらかに、えらとは違う何かが、硬いもの(そう、骨みたい)がボコンととび出てる感じ。
「なんだろう??」と思って、右側と比べてみたりして、「いや、これは異常だ。」
休み時間もそこそこに、職場に戻って、同僚に聞いてみた。
「ね、ここんとこ、なんかおかしくない?ボコンって」
「あ、ほんとだー!変ですよ。顎の骨がずれちゃったんじゃないですか??
 はやいとこお医者に診てもらわないと、顔が変形しちゃうかもしれないですよ。」って。


その次のお休みの日早速、お医者に行ってきました。どの医者にかかるか迷った挙句
歯医者に行ってきました。飛び込みで行ったので、いつもの担当の先生ではなく
初めて診てもらう女の先生でした。症状を説明して、先生の手を左顎のところに持っていき
「ね?おかしいでしょ?」と、ばかりに言ってみました。
レントゲンをとって、見てみましたが、なんとも異常がみつからないらしい・・。
もう少し、細部のレントゲンをとってみると、なにやら影が・・・。
その女の先生、急に「これは口腔外科の先生に診てもらわないと。明日の朝一番で診てもらえるよう予約したから。」て。


えー??明日って、明日は仕事なのに・・。てか、何?何事??
次の日、事情を話して、お休みをもらい口腔外科の先生に診てもらいました。
先生は、40前(たぶん)の白人男性で、繊細でやさしそうな感じ。
昨日とった、レントゲンとあわせて見てもらい、さらにもっと細部のレントゲンもとって
「・・・。左の奥歯(親知らずじゃないですよ。すでに抜歯済み)が、ちょっとぐらぐらしてるな。
それを抜いて、その奥の細胞をとって、細胞検査にださないと。」って。
は??ぐらぐらなんか、してないよ。なにいちゃもんつけてんのよ!
そんな簡単に、奥歯ぬかれてたまっか!第一、使ってる歯なのに、抜いちゃったら
上の歯とかみ合わなくなっちゃうじゃん!
それでも、「きっと、いずれは抜かなくちゃいけないから(治療のため)、今抜いちゃいたいんだけど」って。


はい、わかりました。先生を信じますよ。その一週間後に奥歯を抜きその奥から細胞をとり検査に出しました。
私ね、親知らずも横向きに生えちゃってて、ちょっとした手術状態。
すっごく、嫌な予感してたんですよね・・・。
でも、お目当ての歯、上に向かってまっすぐ生えているのでそんなに辛くないだろうな・・ってたかをくくってた。
大きな間違いだった・・・。麻酔をかけられ、大口をあけさせられ、ごりごり・ごりごりやってるけど
いつまでたっても出てこない。そのうち、ドリルの音もしだして、え?削ってるの?砕いてるの?
麻酔はかかってるものの、衝撃がすごいので、途中すこし、ブレイクを入れてもらい
なんとか抜けましたよ。縫合する段になって、あまりの出血のすごさに、てこずり
ようやく、診察室から出られたのは1時間半を超えてました。
うちに帰ってから、出血がとまらずに、丸2日、何度も何度もガーゼを取り替え、これでもかってぐらいに噛みしめて。
顔の腫れが治まってきたのは1週間以上たってからでした。


抜歯をした一週間後、マケとふたりそろって先生にお話を伺いに。
そこで、なんじゃ、そりゃ?っていう、病名を聞かされたんです。
私って、マイナーなのかな??なんで、そんな変な病気になっちゃうの??
何かした?ただ、好きな人の下へ、ハワイへ嫁いできただけだけど??
別に変なものも食べてないし、変なこともしてないし、まったく思い当たる節が・・ない。
ま、病気なんてそんなもんよね。誰しも「まさか、自分が・・」って思ってるもんね。


先生の説明や、マケがネットで調べたり、私もネットで調べたり、同僚もネットで調べてくれたり
その情報を収集すると、↑マメ知識のようなものであり、そして、付け加えるなら
「欧米では、まぁ、普通に見られる。患者の60%が20代の女性」
「日本では症例が少なく、2000人に1人の割合」
私、29歳。来年の3月になれば、30歳。かろうじて20代の女性・・・。
2000人のうちの1人・・・。これって、宝くじにあたるような確立じゃない??
げっ、こんなことで私の運、使い果たしたくないよー!!


治療は、骨の中に出来た腫瘍摘出と、その腫瘍が触っていた周りの骨、神経も削り、根こそぎ退治って感じですな。
幸い、発見がはやかったので、口の中からの手術でできるそうで何よりでした。
(でも、人に言わせると、外からの方が楽だったんじゃない?って。そうかも。でも傷が残るしな・・)
発見が遅くなると、腫瘍だけにとどまらず、下顎を取り出し、切除して、骨盤あたりの骨を
移植しなければならなかったとのこと。聞いただけで恐ろしくなりました。


この次の手術は総合病院の手術室で全身麻酔をかけて行いますってことで
嫌なことは早く終わらせたかったので、抜歯をした時の痛みも腫れもなくなってたし
一番、はやく手術室の予約をしてもらいました。
それは、わすれもしない5月6日火曜日。


手術と術後の様子については次のページに書きます。こうご期待。





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